僕らの旅#3 観光だけが旅じゃない

Friday, 08 October 2010 | Posted by: ユタカ
旅に出る前には、あそこも行ってみよう、ここも行ってみようと期待に胸を膨らませることでしょう。 
特に世界遺産に指定されているような観光地ははずせない!と思う方も多いかと思います。かくいう僕らも、
訪れた国の有名な観光地はなんとなく押さえてきました(そしてそれなりにちゃんと楽しんできました)。

観光地は読んで字のごとく観光客を相手にする場所ですから、一種独特の非日常性に包まれています。 
まず、シーズンや場所にもよりますが、たいてい自分と同じような観光客たちで溢れています。 
そして、そうしたツーリストたちになるべく多くのお金を落としてもらおうとする人たちが大勢待ち構えて
います。もちろん、そうしたお金が彼らの生活の糧ですので(不当に騙すような行為以外は)それ自体
否定すべきものではありませんが。

観光地によって体験できるものは違っても、その構造自体は似ているので、観光地巡りが続くと次第に
うんざりした気分になってくることがあります。つまり、自分は観光客を見るためにここにきたんじゃない!
次から次へとやって来る物売りをあしらうためにここに来たんじゃない!と 笑。
でもそれはやっぱり手前勝手な論理であって、そこが観光地であり、自分が足を運んだ以上は、ある程度
受け入れなければならないこと。
短い旅行ならば気力も体力も充分なので、そうした観光地巡りもあまり苦にならないでしょう。 
ただ旅が長くなり、旅が日常生活になると、苦痛に感じることもあります。 

そうした旅のうんざりを減らす方法は、実に単純です。 
つまり、観光地を適度に避けていけばいいのです。 

旅は、あくまで個人的な行為です。 何より自分自身が、ここへ行きたい、こう過ごしたいと思ったことを
やるべきだと僕は思います。 たとえば「この国に訪れるならば、ここにいかないとダメ!」といったような、
友達やガイドブックからの 「マスト情報」は、それがどんな親切心から出ているものにしろ、参考程度に
受け止めて問題ないでしょう。
明日の自分の行き先を、自分で手で創造する。大げさに言えば、それこそが、旅の醍醐味ですから。 

長く旅をしていると、必ずしも旅を面白くさせるのは、そうした観光地巡りだけではないということに
気づいてきます。偶然が偶然をよび、いろんな人に出会ったり、予想外の事態に巻き込まれたり。
むしろ、 スムーズに事が運ばない方が、思い出深くなったりするもんだから不思議ですね。 
心をグッとつかまれるような光景も、観光地というよりも、その土地の人々が普通に生活してるワンシーンの
中に見つけることが僕は多かったような気がします。
高い入場料を払って、観光客が多く集まる世界遺産のパッケージツアーに参加することと、言葉の分からない
地域で道に迷いつつ、身振り手振りで地元の人に聞きながら生活雑貨を買い求めることでは、果たして
どちらがより冒険だといえるでしょうか。 

一方、非観光地では非観光地なりのストレスを感じることもあります。たとえば、観光客慣れしていない
人々から好奇の目で眺められること。僕らが思っている以上に、僕ら東洋人を物珍しく感じる人々は世界中に
たくさんいるのです。最初は、そうした興味を持ってもらうことが、嬉しいような恥ずかしいような気持ちに
なるわけですが、それが四六時中続いてくると、つい煩わしく感じてしまうことも人間ですからあります。 

そうしたときは、とにかく、のんびり、ゆっくりと休養をとることをおすすめします。 
長旅の中で休養というのも妙な感じですが、旅を新鮮に楽しむためには、旅から離れる時間を持つことも大切。 
宿の部屋にこもって、本を読んだり、手紙を書いたり、地元のテレビをみたりして気分転換するのもいい
でしょう。 僕らもお互いにちょっと疲れたな、と思ったら、「今日は完全オフにしよう」と取り決め、
お互いがお互いの時間を好きなように過ごす一日を適度に挟んでいました。移動ばかり続いて疲れていたら、
一週間くらいのんびりできるビーチで、太陽と波と戯れて過ごすのも一興です。 

なんにせよ、長い旅に無理は禁物。ゆっくり、自分のペースで旅の日常を楽しみたいものです。



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